ローリスク不動産投資

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1ヶ月の賃料滞納で契約解除できるのか!?

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1ヶ月の賃料滞納で契約解除できるのでしょうか!?

賃料を1ヶ月滞納しただけで、賃貸借契約を解除することができるのでしょうか?具体例を使ってみておきましょう。

賃貸人Aは、平成27年10月1日に、月額賃料10万円、敷金20万円、契約期間2年、無催告解除特約付きで建物を賃借人Bに賃貸しました。賃借人Bは、平成28年8月分の賃料(7月末支払い)の支払いを遅滞したので、賃貸人Aは平成28年9月2日に、1ヶ月の賃料滞納を理由に賃貸借契約を解除する旨の意思表示をしました。この場合、賃料1ヶ月の滞納で解除は認められるのでしょうか。

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敷金と債務不履行の関係

賃借人Bは、建物の賃貸借契約の際に、Aに敷金20万円を差し入れています。

賃料の滞納があった場合、この敷金20万円が延滞賃料に当然に充当され、債務不履行にならないかが問題となります。この点は、延滞賃料を敷金に当然充当することを認めてしまうと担保の切り下げとなってしまい、賃貸人Aが不利になるため、敷金の当然充当は認められません。

そのため、賃料滞納は、敷金の有無にかかわらず債務不履行となります。

 

「賃料不払い」と「履行遅滞等による解除権」

賃料の不払いがあった場合、契約解除の場合に民法541条が適用されるかが問題となります。民法541条(※1)は、通常売買契約などの一時的契約関係を予定したものですが、催告を要件とすることにより債務者に最後の履行の機会を保障するという趣旨は、継続的契約関係である賃貸借契約にも妥当であるため、541条が適用されるものと考えられます。

そのため、賃貸人Aは、賃借人Bの賃料不払いを理由に賃貸借契約を解除するには、原則的には、催告が必要であると考えられます。

 

※1.民法541条 履行遅滞等による解除権

当事者の一方がその債務を履行しない場合において、相手方が相当の期間を定めてその履行の催告をし、その期間内に履行がないときは、相手方は、契約の解除をすることができる。

 

無催告解除特約の効力

無催告解除特約は、賃料不払いを理由とする解除にあたり催告をしなくても不合理と認められないような事情が存するときは、無催告で解除権を行使できる旨を定めた約定は、有効と考えられます。

 

 

結論

賃借人Bの賃料滞納は、1ヶ月にすぎず、賃貸人賃借人の信頼関係を破壊したと認めるに足らない特段の事情がある場合ではないから、賃貸人Aの解除権行使は信義則に反すると考えらえます。従って、賃貸人Aの解除は無効と考えられます。

 

 

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