ローリスク不動産投資

不動産のリスクをどう最小限にするか、独自コメント不動産マメ知識を紹介します

売買契約書 ~条文解説 注意点②~

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第13条 瑕疵の責任

条文例  
  1. 売主は、買主に対し、本物件の隠れたる瑕疵について、引渡し日から3ヶ月以内に請求を受けたものに限り、瑕疵担保責任を負うものとし、買主は、売主に対し、瑕疵により生じた損害の賠償を請求することが出来ます。
  2. 買主は、瑕疵が存在することにより本契約の目的を達することが出来ない場合には、引渡し日から3ヶ月以内に限り、本契約を解除することができます。
  3. 売主は、買主に対し、本契約締結時に第1項の瑕疵の存在を知らなくても本条の責任を負うものとしますが、買主が本契約締結時に第1項の瑕疵を知っていた時は、売主は、本条の責任を負わないものとします。

 

解説

「瑕疵(かし)」とは、簡単に言うと欠陥です。法律用語としては、「瑕疵」とは、その種の物として通常有すべき品質・性能、または当事者が表示した品質・性能を欠くことを言います。例えば、土地で言うと「地中埋設物」「土壌汚染」など。建物で言うと「雨漏り」「シロアリの害」「給排水管の故障」などです。

買主が、売主に対し「瑕疵担保責任」を追及するためには、「隠れた」瑕疵であることが必要と言われています。「隠れた」とは、①売買契約時に買主がその瑕疵の存在を知らなかったことが必要です。瑕疵を知って購入した場合は追及できません。②買主が瑕疵の存在を知らなかったことに過失がなかった場合の瑕疵であることです。つまり、買主が取引上一般に要求される程度の注意をしても発見できなかった瑕疵であることが必要です。

 

注意点①~瑕疵担保責任の「期間」~

瑕疵担保責任の条文は、「期間」も異なるため注意が必要です。例えば、上記の条文例では3ヶ月としていますが、引渡日から2年ということもあります。その場合は、「2年以内」に請求をしなければ、行使することができなくなってしまいます。
 

注意点②~瑕疵担保免責とは!?~

売主が、瑕疵担保責任の負担を負いたくないと考え、買主も売主に負担を負わせなくてもいいと双方で合意することは自由です。そのため、契約時に「売主は買主に対し瑕疵担保責任を負わなくてよい」と合意することを「瑕疵担保責任免責」などと言います。

瑕疵担保免責で買主・売主の双方で合意しても、売主が買主に対し瑕疵の存在を「知りながら告げなかった」場合は、瑕疵担保免責であっても売主が責任を負うことがあります。

  

第14条 賃貸借契約の承継

条文例 
  1.  売主及び買主は、本契約締結日において、本物件の建物につき、売主と建物賃借人との間に、別紙「建物賃貸借契約一覧」のとおり、建物賃貸借契約が締結されており、その賃借権の負担付で本物件を売買したことをお互いに確認し、買主は、所有権移転と同時に賃貸借契約等において売主が有する賃借人としての権利義務の一切を承継するものとします。
  2. 売主及び買主は、互いに協力して、引渡後すみやかに本物件建物の所有者及び賃貸人の名義変更について、本件賃借人に対し通知するものとします。
  3. 買主は、引渡時までに、本件賃借人からの賃貸借契約等の解約等が行われる場合があることを承諾し、引渡時の賃貸借契約を承継するものとします。なお、引渡時までに、賃借人からの解約等が発生した場合、売主は、買主に対して、遅滞なくその旨を通知するものとしますが、本契約には何等の影響を与えないものとし、買主は、売主に対して、売買代金の減額請求、その他何らの請求、異議申立てを行わないものとします。
  4. 売主は、引渡時までに、本物件建物につき新たに賃貸借契約を締結し、又は賃貸借契約等を変更もしくは売主から解約等する場合には、その条件および締結、変更もしくは解約等の可否について買主と協議し、買主の承諾を得なければならないものとします。

 

解説
  1. 投資用不動産特有の条文です。ひと言でいってしまうと、賃貸借契約の負担付きで売買しますよという内容です。
  2. 物件の引渡しを受けた後、すみやかに賃借人に対して「所有者及び賃貸人の変更」を通知します。この書類は、管理会社もしくは仲介会社が作成し売主・買主押印のうえ、ポストに投かんします。本書面の意図としては、所有者・賃貸人が変更したことを知らせること、新オーナーの賃料の振込先を通知すること、賃貸借契約の内容に相違がないかを確認することになります。
  3. 不動産の取引では、契約後から決済引渡しまで期間があります。その間に賃貸借契約の解約があることもあります。取引では、「引渡日時点の賃貸借契約」を承継するものであって、仮に契約後に想定外の退去があって、想定の賃料が得られないとしてもそのまま物件を引き渡しますよという条文です。
  4. 上記4と同様に契約後から決済引渡しまでに「解約」以外にも「新規での賃貸借契約締結」「賃貸借契約の変更・更新」があることがあります。その場合、売主が勝手に決めるわけではなく、買主と相談しましょうという内容です。具体的な話をしますと、例えば契約後に相場10万円の部屋を売主が勝手に5万円で賃貸借契約を締結した場合、買主は不利になります。こういったことを避けるための条文です。

 

注意点③~賃貸借契約の承継の注意点~

物件の決済引渡が行われた後、賃借人に「所有者及び賃借人の変更通知」を通知します。オーナーが変更したことを伝えるためです。賃借人がオーナー変更したことをしらなければ賃料は入金されません。賃借人への通知方法は、管理会社及び仲介会社と相談が必要です。

注意点としては、賃料の清算についてです。引渡日をもって売主・買主の収益を区分しますが、賃料の多くは、当月分を前月末までに振込などの前払いになって時間差ができますので、売主・買主でどのように清算をするか取り決めておく必要があります。特に滞納や入金の遅れがある場合は、事前に取り決めをしておく必要があります。

 

 

 

第15条 敷金・保証金の返還債務

条文例
  1.  買主は、第14条第1項に定める賃貸人の地位の承継に基づき、売主が本件賃借人から預託を受けている敷金・保証金の返還債務を売主から承継します。なお、売主は、買主に対し、当該敷金・保証金の返還債務以外に本件賃借人に対する債務がないことを表明し、保証します。
  2. 前項に従い承継される敷金については、引渡し時をもって、その金額を売主から買主に移転し、買主は、敷金の総額を売買代金の一部と相殺して支払うものとします。

 

解説

本条文も投資用不動産特有の条文です。敷金・保証金とは、賃借人から預かっている一時金です。不動産売買を行う際、この敷金・保証金は、売主から買主に承継することになります。

敷金は賃貸約契約そのものの内容ではないですが、賃貸人のための担保として賃貸人の地位と密接に結びついているため、賃貸人の地位の移転に伴って敷金関係も移転すると考えます。そのため、賃借人は、賃貸借契約が終了した場合、新オーナー(買主)に敷金の返還を請求できます。これは、自己の関知しないところで賃貸人の地位が移転される賃借人の利益を保護する必要があるからということです。また、実際の取引では敷金を売買代金と相殺して取引を行います。第15条2項は、その条文です。

 

なお、売買契約時に敷金の額を賃貸借契約書で確認することになりますが、その金額が最新の敷金で間違いないかの確認をしておく必要があります。例えば、当初の賃貸借契約書では、敷金20万円であったところ、更新時に賃料が減額され敷金も18万円に減額されていたが、改定を忘れていたといこともあります。改めて仲介会社に確認をとることが重要です。

 

 

注意点④~敷金の承継は、償却前か?償却後か?~

店舗等の賃貸借契約では、 保証金の「償却」という一部を賃借人に返還しない規定があります。

投資用不動産を売買する場合、「償却保証金」を承継するか?「償却保証金」を承継するか?とい問題があります。結論から言うと、償却で契約することもあれば、償却で契約することもあります。つなり、売主・買主調整する必要があるのです。

・償却の保証金を買主に承継するケース

一般的に、賃貸借契約書には「保証金は賃貸借契約の解約時に償却する」旨の記載がされています。これに則り、解約していないのだから償却前で承継すべきという内容です。

・償却の保証金を買主に承継するケース

税務上、保証金の償却される部分は「返還されないことが確定した時点で収益に計上」します。つまり、契約締結時点で償却分が確定していれば、最初に収益計上していることが多いです。

この場合、すでに保証金の償却は、売主が収益に計上しているため、償却後の保証金で承継すべきということです。

 

第16条 手付解除

 本契約による手付が解約手付であることを記した条項です。手付解除期日までであればお互いによる面による通知して契約の解除をすることができます。

 

条文例
  1. 売主、買主は、本契約を表記手付解除期日までであれば、お互いに書面により通知して、解除することができます。
  2. 売主が前項により本契約を解除する時は、売主は、買主に対し、手付金等受領済みの金員を返還し、かつ手付金と同額の金員を支払わなければなりません。買主が前項により本契約を解除する時は、買主は、売主に対し、支払済みの手付金の返還請求を放棄します。

 

解説 

手付解除は、何の理由もなく解除できるということですから、相手からみれば、いつ解除されるかわからない等状況です。そのため、法律関係を安定させるため、いつまで、解除可能かを明確にしているということです。

民法では、手付解除期日は「履行に着手するまで」とされています。この「履行の着手」という概念は、不明確なところが少なからずあるので、取引の安定を図って、解除期日を定めています。そのため、契約書によっては、「履行に着手するまで」としているものもあります。確認しておく必要があります。

 

 

注意点⑤~手付解除の場合、仲介手数料の請求は?~

仲介会社が、顧客に仲介手数料を請求することが出来る時期としては、売買契約が成立していることが要件になります。流れとしては、顧客が仲介会社と媒介契約を締結し、重要事項説明書を交付し、手付金を支払い、売買契約が成立します。

ここで問題になるのは、売買契約が無告、取消、解除された場合にどうなるかということです。一つずつ見ていきましょう。

  1. 売買契約が無効であった場合は、仲介会社は仲介手数料を請求することが出来ません。
  2. 売買契約が取消しされた場合は、契約は遡及的に効力を失い、初めから存在しなかったことになります。そのため、仲介会社は仲介手数料を請求することが出来ません。
  3. 売買契約が解除となった場合は、ケースバイケースです。解除は、①手付解除②契約違反による解除③引渡前の滅失・毀損による解除④融資利用特約による解除⑤瑕疵担保責任による解除⑥反社会的勢力排除条項に基づく解除⑦買換え特約による解除⑧確定測量図が交付できないことの解除など様々です。

 

仲介会社の仲介手数料支払い確認書などに、仲介手数料を請求しない場合が記載されていることが多いです。一般的には、④融資利用特約による解除⑦買換え特約による解除については、請求されることはないでしょう。その他の契約解除のケースは、取引の際に仲介会社に確認しましょう。

 

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第17条 契約違反による解除・違約金

契約違反があった時に契約が解除できること及び違約金を請求できることを定めた条文です。

  

条文例 
  1. 売主及び買主は、その相手方が本契約にかかる債務の履行をしない時は、その相手方に対し、相当の期間を定めたうえで、書面により債務の履行を催告し、違反当事者が当該期間内において違反行為を是正しない場合には、本契約を解除して表記違約金の支払いを請求することができます。なお、違約金に関し、現に生じた損害額の多寡を問わず、相手方に違約金の増減を請求することができません。
  2. 前項の場合、違約金を次の通り、すみやかに清算するものとします。
  • (1)売主が違約した場合、売主は、買主に対し、受領済みの金員を無利息にて返還したうえで違約金を支払うものとします。
  • (2)買主が違約した場合、違約金が支払済みの金員を上回る時は、買主は、売主に対し、その差額を支払い、支払済みの金員が違約金を上回る時は、売主は、買主に対し、受領済みの金員から違約金相当額を控除して残額を無利息にて返還するものとします。

 

 

 解説 

①催告について

違約した場合、違約した相手に対して、相当の期間を設けて契約の履行を促すことが必要です。具体的には、相手方が債務の履行を怠った時、書面により義務の履行を催告したうえで、契約を解除して違約金の支払いを請求できることとしています。通常は、内容証明郵便によって行います。

 

②違約金の設定額

違約金は、当事者の合意により売買契約書で定め、契約書表記に記載します。一般的には、売買代金の10%~20%程度に設定されていることが多いです。

 

③合意解除

売主・買主、協議した結果の合意解除した時は、本条項は適用されません。

 

第18条  融資利用の特約

融資の承認が期日までに得られない、または否認されたときに買主に解除権を定めた条項です。ローン特約による解除は、「白紙解除」になります。

 

条文例 
  1. 買主は、売買代金に関して、表記融資金を利用する時、本契約締結後すみやかにその融資の申込み手続きをします。
  2. 表記融資承認取得期日までに、前項の融資の全部または一部の金額につき承認が得られない時、または否認された時、買主は、売主に対し、表記契約解除期日までであれば、本契約を解除することができます。
  3. 前項により本契約が解除された時、売主は、買主に対し、受領済みの金員を無利息にてすみやかに返還します。

 

解説

①「融資承認取得期日」と「融資利用の契約解除期日」の設定

「融資承認取得期日」の設定は、買主が利用する融資のスケジュールを考慮して、融資承認が得られるであろう時期を設定します。

「融資利用の契約解除期日」は、融資承認が得られない場合、売買契約を解除できる時期を設定します。標準的な期日は、「融資承認取得期日」から1週間~10日前後に設定します。

 

(例)

◆売買契約日:2017年1月10日

◆融資承認取得期日:2017年2月15日

◆融資利用の契約解除期日:2017年2月22日

◆決済引渡し:2017年3月5日

 

 

注意点⑥~承認が得られない場合~

本条文は、融資承認取得期日までに融資承認が得られない、または否認された場合、本契約が当然にその効力を失うという形式にはなっていません。これは、融資が受けられなかった場合でも、他の方法で資金繰りがつけば本契約の効力を失わせる必要性がないからです。従って、買主は本契約を続行するか解除するかの選択をすることになります。

また、売主・買主協議のうえ、融資利用特約期日を延長することもあります。これは、A金融機関が融資否認されたもののB金融機関、C金融機関に打診するということが当事者間で合意した場合、延長することもあります。

買主は、契約を解除する時は、売主に解除の通知を行い、解除通知書を送るかもしくは売主・買主・仲介会社で覚書を締結することが必要になります。

 

第19条  印紙の負担区分 

条文例

売主、買主は、各自が保有する契約書にその負担において法令所定の印紙を貼付します。

 

解説

本契約書に貼付する印紙代の負担を定めた条項です。通常は、売主・買主が各々売買契約書の原本を保管するため、各当事者が保管する契約書には印紙を貼付することになります。しかし、例外ケースとして1通方式という契約方法をとる場合もあります。具体的に説明していきます。

 

注意点⑦~1通方式とは?~

 ①通常のケース:2通方式

売買契約書は、通常2通作成し、売主・買主が1通ずつ保有します。そして、本条項により、契約書に貼付する印紙代は保有するものが負担することになります。

  ②例外ケース:1通方式

売買契約書の作成を1通にして、印紙代を節約することもあります。

例えば、買主が契約書の原本を保有し、売主は買主の契約書のコピーでいいとした場合、契約書のコピーですので、課税文書に該当せず印紙税が節約できます。この場合、契約書の原本を保有する買主が印紙代を全て負担するケースと印紙代を折半にするケースもあります。

 

実際の印紙貼付金額の例

 (例)7000万円の売買の場合(※軽減措置)

◆契約書2通

売主:印紙代3万円、買主:印紙代3万円

 

◆契約書1通(売主:コピー、買主:原本)

売主:印紙代0円、買主:印紙代3万円【印紙代買主負担】

売主:印紙代1.5万円、買主:印紙代1.5円【印紙代折半】

 

 

注意点⑧~売買代金に消費税が含まれる場合の印紙代金~

売主が消費税課税業者であり、契約書に建物価格及び消費税が明記している場合には、貼付する印紙は、売買代金から消費税等相当額を除いた土地建物本体価額に対する印紙代になります。

詳細は、下記国税庁のHPでも確認できます。

No.7124 消費税等の額が区分記載された契約書等の記載金額|印紙税その他国税|国税庁

 

 

第20条 管轄裁判所に関する合意

 将来、本契約について紛争が生じた場合、第一審の管轄裁判所をあらかじめ合意しておく条項です。

 

 

条文例 

【基本パターン】

売主及び買主は、本契約に関する管轄裁判所を本物件所在地を管轄する裁判所とします。

 

【例外パターン】

売主及び買主は、本契約について、売主、買主間に紛争が生じた時は、東京地方裁判所を第一審の専属管轄裁判所とすることに合意します。

 

解説 

将来、紛争が生じた場合の管轄裁判所をあらかじめ示しているものです。上記基本パターンのように本物件の所在地を管轄裁判所にすることが多いですが、例外パターンのように所在地を指定することもありまます。

特に論点がある条文ではありませんが、例えば、売主様が東京の方で、買主様が福岡の方も場合、売主は管轄裁判所を東京にしたいと考え、買主は管轄裁判所を福岡にしたいと考えるでしょう。売主・買主協議のうえ、設定しておく必要があります。

 

第21条 規定外事項の協議義務 

信義誠実(しんぎせいじつ)の原則を定めた条項です。

 

条文例  

本契約書に定めのない事項については、民法、その他関係法規及び不動産取引の慣行に従い、売主、買主お互いに誠意をもって協議します。 

 

解説 

本売買契約書で定められた条項によって、すべての事態に対処できるわけではありません。また、トラブルが発生するようなケースでは事前に予期していないことが問題で起こるケースも少なくありません。

たいていの売買契約書のは記載されています。この条文で何かを決められるわけではありませんが、何かあった時には、売主・買主双方が「お互い誠意をもって話し合うこと」が重要であり、それを約束した条文になります。困った時の信義則です。

 

 

 

 

第22条 反社会的勢力の排除条項

平成22年12月に「企業活動からの暴力団排除の取組について」が取りまとめられました。内容としては、契約書や取引約款への暴力団排除条項の導入が示されています。不動産関係団体においてもモデル条項が策定され、宅地建物取引業者が自主的に不動産取引から反社会的勢力を排除していく姿勢を示しています。

 

条文例 

1.売主、買主は、その相手方に対し、次の各号の事項を確約します。

(1)自らが暴力団、暴力団関係企業、総会屋もしくはこれらに準ずる者またはその構成員ではないこと。

(2)自らの役員が反社会的勢力ではないこと。

(3)反社会的勢力に自己の名義を利用させ、本契約を締結するものでないこと。

(4)本物件の引渡しおよび売買代金全額の支払いのいずれもが終了するまでの間に、自らまたは第三者を利用して、本契約に関して次の行為をしないこと。

 ア 相手方に対する脅迫的な言動または暴力を用いる行為

 イ 偽計または威力を用いて相手方の業務を妨害し、または信用を毀損する行為

2.売主、買主の一方について、次のいずれかに該当した場合には、その相手方は、何等の催告を要せずして、本契約を解除することができます。

 ア 第1項(1)または(2)の確約に反する申告をしたことが判明した場合

 イ 第1項(3)の確約に反し契約をしたことが判明した場合

 ウ 第1項(4)の確約に反した行為をした場合

3.買主は、売主に対し、自ら又は第三者をして本物件を反社会的勢力の事務所その他の活動の拠点に供しないことを確約します。

4.売主は、買主が第3項に反した行為をした場合には、何等の催告を要せずして、本契約を解除することができます。

5.第2項または第4項の規定により本契約が解除された場合には、解除された者は、その相手方に対し、違約金として売買代金の20%相当額を支払います。

6.第2項または第4項の規定により本契約が解除された場合の解除および違約金については、その相手方に対し一切の請求をすることができません。

7.第2項または第4項の規定により本契約が解除された場合の解除及び違約金については、第2項、第4項、第5項、第6項の規定によるものとし、第16条1項は適用しません。

8.買主が第3項の規定に違反し、本物件を反社会的勢力の事務所その他の活動の拠点に供したと認められる場合において、売主が第4項の規定により本契約を解除する時は、買主は売主に対し、第5項の違約金に加え、売買代金の80%相当額の違約罰を制裁金として支払います。ただし、宅地建物取引業者が自ら売主となり、かつ宅地建物取引業者でない者が買主となる場合は、本項は適用しません。 

 

解説

1項は、売買契約の当事者が反社会的勢力でない旨を相互に確約するものである。また、昨今の暴力団組織の隠ぺい、企業活動の仮装などによる不透明化の動きを踏まえた内容も盛り込まれている。2項は、売買契約の当事者が第1 項の確約事項に違反した場合に、相手方が売買契約を解除することができる条文である。

3項は、売買契約の対象である物件が反社会的勢力の拠点にならないようにするための条文です。4項は、買主が第3項に違反した場合に、解除することができる条文です。

5項は、第1 項または第3 項の確約事項に違反した場合に、反社会的勢力が、違約金を支払う義務があることを規定した条文です。損害賠償額を売買代金の20%相当額と定めたものです。

6項は、本契約を解除された反社会的勢力からの損害賠償請求を認めない旨を規定した条文です。

8項は、買主が本契約物件を反社会的勢力の事務所その他の活動の拠点に供したと認め られる場合に、売主が本契約を解除するときの制裁金を明示したものである。 

 

 

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