ローリスク不動産投資

不動産のリスクをどう最小限にするか、独自コメント不動産マメ知識を紹介します

売買契約書 第15条 敷金・保証金の返還債務

f:id:keiichi2017:20170228232408j:plain

売買契約書 第15条 敷金・保証金の返還債務

  

条文例
  1.  買主は、第14条第1項に定める賃貸人の地位の承継に基づき、売主が本件賃借人から預託を受けている敷金・保証金の返還債務を売主から承継します。なお、売主は、買主に対し、当該敷金・保証金の返還債務以外に本件賃借人に対する債務がないことを表明し、保証します。
  2. 前項に従い承継される敷金については、引渡し時をもって、その金額を売主から買主に移転し、買主は、敷金の総額を売買代金の一部と相殺して支払うものとします。

 

敷金とは

 敷金とは、賃貸借契約の締結にあたり賃借人が賃貸人に交付する金銭で、賃借人の賃料その他一切の債務を担保することを目的とします。敷金は権利金と異なり、契約が終了し賃借人が目的物を返還したときには、賃借人の債務の額を減額して残額が返還されます。

 解説

本条文も投資用不動産特有の条文です。敷金・保証金とは、賃借人から預かっている一時金です。不動産売買を行う際、この敷金・保証金は、売主から買主に承継することになります。

敷金は賃貸約契約そのものの内容ではないですが、賃貸人のための担保として賃貸人の地位と密接に結びついているため、賃貸人の地位の移転に伴って敷金関係も移転すると考えます。そのため、賃借人は、賃貸借契約が終了した場合、新オーナー(買主)に敷金の返還を請求できます。これは、自己の関知しないところで賃貸人の地位が移転される賃借人の利益を保護する必要があるからということです。また、実際の取引では敷金を売買代金と相殺して取引を行います。第15条2項は、その条文です。

 

なお、売買契約時に敷金の額を賃貸借契約書で確認することになりますが、その金額が最新の敷金で間違いないかの確認をしておく必要があります。例えば、当初の賃貸借契約書では、敷金20万円であったところ、更新時に賃料が減額され敷金も18万円に減額されていたが、改定を忘れていたといこともあります。改めて仲介会社に確認をとることが重要です。

 

 

敷金・保証金の承継は、償却前か?償却後か?

店舗等の賃貸借契約では、 保証金の「償却」という一部を賃借人に返還しない規定があります。

投資用不動産を売買する場合、「償却保証金」を承継するか?「償却保証金」を承継するか?とい問題があります。結論から言うと、償却で契約することもあれば、償却で契約することもあります。つなり、売主・買主調整する必要があるのです。

・償却の保証金を買主に承継するケース

一般的に、賃貸借契約書には「保証金は賃貸借契約の解約時に償却する」旨の記載がされています。これに則り、解約していないのだから償却前で承継すべきという内容です。

・償却の保証金を買主に承継するケース

税務上、保証金の償却される部分は「返還されないことが確定した時点で収益に計上」します。つまり、契約締結時点で償却分が確定していれば、最初に収益計上していることが多いです。

この場合、すでに保証金の償却は、売主が収益に計上しているため、償却後の保証金で承継すべきということです。

 

 賃貸人の地位を主張するための要件

www.fudousantousinavi.com

 

 売買契約書 第14条 賃貸借契約の承継

www.fudousantousinavi.com

 

 

© 2017 KEIICHI