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浅草仲見世の家賃16倍は、それでも安いのか!?

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浅草仲見世通り

 

仲見世通りと浅草寺の歴史

仲見世通りとは、雷門から浅草寺までの約250メートル、東側に54店舗、西側に35店舗、合計89店舗が連ねる1700年前後から続く商店街です。

江戸時代の姿

仲見世は、日本で最も古い商店街の一つです。徳川家康が江戸幕府を開いてから、江戸の人口が増えて、浅草寺への参拝客がにぎわいました。それにともなって、浅草寺境内の掃除をしていた信者に出店営業の特権が与えられました。

江戸時代では、土地は浅草寺、建物も浅草寺が所有していました。

 

明治時代の姿

明治4年(1871年)、明治維新の政変(※上知令)によって、江戸時代に認められていた寺院、神社の領地を政府に没収されます。そのため、土地は国が所有、建物は東京市が所有することになりました。その後、明治44年(1911年)に、浅草寺は国から土地を取り戻しました。

 

大正時代~昭和時代の姿

その後、土地は1911年から浅草寺が所有、建物は東京市が所有し、1923年の関東大震災では建物が壊れて東京市が修繕し、東京都が所有してきました。 

 

平成時代の姿

かねてより、浅草寺は東京都に対して、建物を返してほしいと書面を送っていたようです。進展がないまま2011年を迎えます。2011年に、東京都が突然、仲見世通りについては、収益事業を行っているのだから、浅草寺が所有している土地の一部、仲見世通りについては固定資産税を払うべきと言ってきました。

浅草寺は、土地を東京都に無償で貸してきましたため、建物については、固定資産税を減免されていたということです。

つまり、浅草寺は土地の固定資産税を払うと赤字になります。そのため、東京都と浅草寺は協議を重ね、2017年7月、浅草寺は東京都から建物を2000万円で買い取ることとなりました。

 

現在の姿

現在、土地及び建物は、浅草寺の所有となりました。仲見世通りの89店の家賃の平均は月2万3000円です。しかし、土地建物を所有し、固定資産税を支払わなくなった浅草寺は、家賃を適正賃料に見直す必要がありました。そのため、浅草寺は相場を調べ、弁護士を経由して16倍である約37万円になるということをお店側に伝えたということになります。

 

※上知令とは、江戸時代に認められていた寺院、神社の領地を没収したことである。

※固定資産税の減免とは、課税対象に特別な事業があるときは、固定資産税・都市計画税を減免する制度があります。

 

浅草寺が16倍請求の是非

浅草寺が家賃の値上げを16倍で請求している件については、すでに触れましたが、この家賃問題、浅草寺と仲見世の歴史から見ると真っ当な話だと思います。16倍という数字だけが先走りして、適正家賃とう概念が抜けています。

実際には、おおむね10㎡程度の店舗で1万5千円ほどの家賃だったと言われています。坪単価にすると坪4958円になります。建物が古いとは言え相当割安ですね。その後、賃料10万円で合意し、2年後には15万円、5年後には20万円、8年後には25万円なるということで傾斜家賃の形態をとったようです。

鑑定的にいうと継続家賃の訴訟になる事案かと思います。いくらが適正かということはこれだけの情報ではわかりませんが、坪4958円ということはありえません。安すぎです。また、浅草の中でも仲見世通りの人混みは群を抜いているわけです。それこそ原宿の竹下通りのような一通りです。

こういった観点からみても、家賃を値上げしていくということは何らおかしなことではありません。また、それによってテナントが退去して、大型資本店舗か出店できないようになれば、仲見世の価値がなくなるとも言われています。その点については、関係者がどのように考えていくかによると思います。歴史的景観維持、観光維持を第一に考えるならば、いくつかの方法が考えられます。

 

  • 土地建物は東京都や台東区などの自治体が所有し、家賃を無償もしくは低廉にする。
  • 浅草寺の固定資産税を減免する代わりに、家賃を無償もしくは低廉にする。
  • 仲見世を非営利団体として、利益追求でない建付けにして、家賃支払いを減免にし、土地建物所有者である浅草寺の固定資産税を減免にする。

 

このまま何もしなければ、経済原理によって、仲見世通りは少しずつ姿を変えていき、今の姿はなくなるかもしれません。それもまた時代の流れです。

 

仲見世の出店店舗

私も仲見世商店街には、何度も足を運んだことがあります。ただ、何年かおきに行っても、出店している店舗は変わらないです。海外の方から見ると観光地で、伝統品なのかもしれないですが、東京に住んでいる私からすると、昭和のお店が並んでいるとしか映らないのです。まぁ、ターゲットは海外の観光客ですから、あるべき姿は変わらないが正しいのかもしれません。

しかし、仲見世通りから1本、2本奥に入ると面白いお店もあります。原宿の竹下通りのようになってしまうと危惧する人もいますが、共存できればベストではないかと思います。

 

www.fudousantousinavi.com

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