ローリスク不動産投資

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【独自コラム】本当に任意売却物件はお得なのか? 2/7話「債務者の任意売却・競売時の税金について」

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1.債務者の任意売却・競売時の税金について

 債務者が任意売却もしくは競売で不動産を手放す場合、税金について知っておく必要があります。任意売却の場合、仲介会社が教えてくれることは稀でしょう。競売では教えてくれることはないでしょう。自らがしっかりと把握しておく必要があります。

 

2.譲渡税は非課税?(所得税法9条10項)

 譲渡税について、第1話でも少し触れていますので、ご参考ください。 

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譲渡税は、不動産を売却し売却益が出た場合にかかる税金です。ただし、居住用の不動産の場合には、居住用財産の3000万円の特別控除があるため、譲渡税がかかるケースは少ないと思います。投資用不動産・事業用不動産等の場合では、譲渡益が出れば譲渡税がかかりますが、所得税法9条に該当する場合、非課税となります。具体的にどういうケースが該当するか見ていきます。

 

所得税第9条10項

資力を喪失して債務を弁済することが著しく困難である場合における国税通則法第二条第十号 (定義)に規定する強制換価手続による資産の譲渡による所得その他これに類するものとして政令で定める所得(第三十三条第二項第一号(譲渡所得に含まれない所得)の規定に該当するものを除く。)

 

「競売」の場合

資力を喪失して債務を弁済することが著しく困難である場合における規定する強制換価手続による資産の譲渡である場合

「資力を喪失して債務を弁済することが著しく困難」とは、債務超過の状態にあって、その者の信用、才能等を活用しても、現にその債務の全部を弁済するための資金を調達することができないのみならず、近い将来においても調達することができないと認められる場合」と解釈されています。

〔強制換価等による譲渡(第10号関係〕|通達目次 / 所得税基本通達|国税庁

 

「任意売却」の場合

資力を喪失して債務を弁済することが著しく困難であること

競売などの強制換価手続が回避できないこと

売買代金が債務の弁済に充てられること

 

(所得税法第9条10項、所得税法施行令第26条)

 

これらの条件が満たすかどうかは、税理士や最寄りの税務署へ問い合わせをしましょう。特に任意売却の場合、その判断基準が難しいです。

 

3.保証債務を履行するため資産の譲渡をした場合(所得税法第64条2項)

保証債務のために自分の不動産を売却するということは、自らの意思で不動産の譲渡するわけではありません。そのため、条件を満たす場合、保証債務の履行による売却益には、所得税はかかりません。

 

所得税法第64条2項

保証債務を履行するため資産(第三十三条第二項第一号(譲渡所得に含まれない所得)の規定に該当するものを除く。)の譲渡(同条第一項に規定する政令で定める行為を含む。)があつた場合において、その履行に伴う求償権の全部又は一部を行使することができないこととなつたときは、その行使することができないこととなつた金額(不動産所得の金額、事業所得の金額又は山林所得の金額の計算上必要経費に算入される金額を除く。)を前項に規定する回収することができないこととなった金額とみなして、同項の規定を適用する。

 

 要件

①主たる債務者が既に債務を弁済できない状態であること

②保証債務を履行するために土地建物を売却したこと

③履行した債務の全額又は一部の金額が本来の債務者から回収できなくなったこと

 

認めなかった事例 | 公表裁決事例等の紹介 | 国税不服審判所

上記のリンク先にあるように認められなかった事例があります。これらの条件が満たすかどうかは、税理士や最寄りの税務署へ問い合わせをしましょう。 

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