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宅建業法改正 <2018年4月>

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2018年宅建業法改正

2018年(平成30年)4月の宅建業法改正についてお話していきたいと思います。国土交通省のデータによると、日本の既存住宅量は、平成25年時点で年間17万戸前後で横ばいに推移しています。全住宅流通量(新築・中古)に占める既存住宅の流通シェアは約14.7%となっています。これは、欧米諸国と比較すると1/6程度と低い水準にあります。

  • 日本:約14.7%
  • アメリカ:約83.1%
  • イギリス:約88.0%
  • フランス:約68.4%

 

また、日本での中古住宅取引では、売主・買主間に中古住宅の品質に関する情報の非対称性が存在することにより、市場の透明性が低く、中古住宅の取引に対して消費者が不安を抱えることが課題として存在しています。

 

2018年(平成30年)の宅建業法改正の目的は、建物状況調査の結果などの情報提供を行うことによって、既存建物の流通を促進しようとしていることです。

  • 既存住宅流通の市場規模 4兆円(H25)→8兆円(H37)
  • 建物状況調査(インスペクション)を受けて既存住宅売買瑕疵保険に加入した住宅の既存住宅流通量に占める割合 5%(H26)→20%(H37)

 

情報の非対称性(じょうほうのひたいしょうせい)とは、売主・買主が知りえる情報に差があるときの、不均衡な構造をいいます。例えば、売主と買主において、売主のみが知っている情報があり、買主がそれを知らない状態です。

 

1.建物状況調査(インスペクション)

宅地建物取引業者が、専門家による建物状況調査(インスペクション)の活用を促し、建物状況調査の普及を図るというものです。

建物状況調査(インスペクション)とは、建物の基礎、外壁等に生じているひび割れ、雨漏り等の劣化事象・不具合事象の状況を目視、計測等により調査するものです。具体的な内容は、下記の通りです。

  • 構造耐力上主要な部分に係る調査対象部位:基礎、土台及び床組、床、柱及び梁、外壁及び軒裏、バルコニー、内壁、天井、小屋組
  • 雨水の侵入を防止する部分に係る調査対象部位:外壁、内壁、天井、屋根

 

改正点の一つ目は、宅建業者が媒介契約締結時に、インスペクション業者のあっせの可否を示し、媒介依頼者の意向に応じてあっせんをすることになります。あっせんの可否を示すことにより、インスペクションを知らなかった消費者のサービス利用の促進になります。

 

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2.建物状況調査(インスペクション)の結果の概要

宅建建物取引業者がインスペクションの結果を買主に対して説明します。これは、買主が建物の質を踏まえた購入判断ができることになります。また、インスペクション結果を活用した既存住宅売買瑕疵保険の加入が促進します。

 

既存住宅売買瑕疵保険とは、既存住宅に瑕疵があった場合に補修費用等を保証する保険です。中古住宅の検査と保証がセットになった保険制度で、住宅専門の保険会社が保険を引き受けます。

既存住宅売買瑕疵保険に加入するためには、住宅の基本的な性能について、専門の建築士による検査に合格することが必要です。これにより、中古住宅を購入しようとする方にとって、安心が確認された住宅を取得することができます。

後日、売買された中古住宅に万一欠陥が見つかった場合でも、補修費用等が保険金が事業者に支払われます。

 

3.建物の構造体力上主要な部分の状況

 売買契約締結時に、基礎、外壁等の現況を売主・買主が相互に確認し、その内容を宅建業者から売主・買主に書面で交付することになります。

既存住宅の取引において、売買契約後にシロアリ被害や雨漏り等の隠れた瑕疵が発見され、当事者間の紛争に繋がるケースが少なからずあります。その紛争を防止し、円滑な取引を促進するため、当事者双方が、建物の品質・状態についてあらかじめ確認した上で契約することが有効として改正されたポイントです。

 

 

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